最近気づいたことがあります。というよりも、ずっと不思議に思っていたことに共通点が生まれました。それは座り姿勢がキレイな人に肩こりと首こりが多いということです。ただし、座り姿勢が良いというのにも特徴があって、完全に直角に座る人です。例えば背もたれがあっても、背にもたれずに、いつ見ても同じ姿勢でピッタリ90°で座っている人を指します。そういう人は身体をチェックしてみると、肩甲骨にもきちんと隙間があり、関節もきれいに動きます。ただ筋肉は硬くなっていたりしますし、何より本人が肩こり・首こりで悩んでいます。姿勢が良いのに不思議ですよね!筋力の低下から引き起る猫背の人なんかはわかりやすく首が前に垂れていますし、肩こりや首こりになるイメージが湧きますが、なぜ座り姿勢がキレイなのに同じような症状が起きてしまうのでしょうか。トレーナーとしても何とアドバイスして良いか悩んでしまう所。ところがよーく今まで担当したお客様の特徴を思い返してみると、そもそも直角に座る人は、肩こり・首こりに悩まされていることに気付いたんです。そして、姿勢がキレイだと首こり・肩こりが起こると仮定して、考えてみました。
座り方がキレイなのに肩こり・首こり
実はバランスを取って座っているだけ
人間は座るのも立つのにも必ず筋肉を動かさなければなりません。関節一つ一つには意味があって、例えば肘を曲げれば力こぶが盛り上がりますし、肘をピンと伸ばせば二の腕がしまります。ですが、楽に身体を支える方法があります。それは骨を立ててしまうことです。膝を伸ばして立っている姿勢と膝を曲げて立っているのはどちらが楽ですか?もちろん伸ばして立つほうですよね。それは骨をまっすぐに立てているからです。人間はとても重たい物体です。50㎏なら50㎏きちんとどこかに体重がかかっています。では、話を戻しまして、座り姿勢がとてもキレイな方は骨を立ててバランスを取っているのだと気付いたわけです。通常、座り姿勢で猫背や反り腰の癖のある人は同じ姿勢で1時間も座っていられません。背骨を反らしたくなったり、立ち上がりたくなったりします。ですが、90°で座っている方に話を聞くと1時間でも2時間でも座っていられるというのです。代わりに、少しでも身体を傾けると辛いから、真っ直ぐじゃないと座れないのだそうです。これはどこかの筋肉に負担をかけずに座っている証拠!それ自体は素晴らしいことですが、そのせいで長時間座っていることが多いようです。
さぁ、ではなぜ肩こりや首こりが起きてしまうかと言うと、頸椎より上だけは動かしてしまうからです。絶妙なバランスを取って座っている中で頭(首)だけは動かしているので、頭の重さは完全に首と肩で抑えていることになります。ちなみに頭はボウリングの球くらいの重さです。それを何時間も気づかずに同じ姿勢のままです!それなら気付かず首や肩がこってしまうのにもうなずけました。
もし、「自分もそうだ!」って思った方は、是非時間を測って立ち上がる、伸びをするという癖をつけましょう!理想は30分に一回ですね。そうしないと、また気づいたら2時間ずっと同じ態勢で座りっぱなしなんてことも。その結果また気づいたら肩こり・首こりを起こし、苦しい思いをしてしまいますよ!